ストロベリーショートケイクス

出演:池脇千鶴中越典子中村優子、岩瀬塔子
加瀬亮安藤政信ほか
監督:矢崎仁司

想像していたよりもどうってことない話だったけど、でも、それを求めていたので満足です。4人とも痛々しくてリアルな女性像だなーと思いました。
でも、池脇さん演じる里子はいちばんマシというか、それなりに楽しく生きてるような気がした。
中越さんが演じた結婚願望の強いちひろ。正直、うっとうしいなぁと思う反面、かわいらしくもあり、愛しくもあり、そして、痛々しい。男からしたら、ただ、うざったらしいだけなんだろうけど、彼女の行動は間違いなんかじゃない。ただ愛を求めてただけなんだなと私は思った。
でも、そんなちひろと同居していた塔子のイライラが私にはいちばん共感できた。内面的な部分で、自分はいちばん塔子に近いと思ったから。
そして、いちばん救ってあげたいと思ったのがデリヘル嬢の秋代。働いているときの妖艶で女性らしい彼女は、しゃべり口調から何から何までそれっぽい。でも、想いを寄せる菊地くんの前ではジーパンにTシャツ。髪を束ねてメガネも掛け、ほぼノーメイクでボーイッシュな格好。しゃべり口調も実に男っぽくサバサバしている。女らしい素振りなんて、まるで見せない。まるで別人。それが何だかすごく切なかった。
最初のころ、そんなに菊地くんが好きで菊地くんを手に入れたいなら、いつもみたいに着飾ってちょっとは女らしくしてドキドキさせれば良いのにとか思った。そしたら、絶対に少しは女性として意識してくれるのにって。だって彼女はすごく綺麗だから。だけど、彼女がそんなことをしない理由だってちゃんと分かってた。明確な答えがあるわけじゃないけど、私だっておそらく本当に好きな人の前でそんなことはしないから。
ラスト、海でのシーンが素敵でした。里子と秋代、塔子とちひろでストーリーが進んでいたけど、後半ちょいちょい微妙に絡んでいたりして、そのうえでのあのラストだったんですごく素敵に感じました。あのあと4人で話したのかなー。

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