花の匂い

自分の人生初の上司が
あの人で良かったと
心から思う。

せつないくらいに。

今はもう
離れたところへ行ってしまったけど、
本当の意味で彼は今でも私のすぐ上に居てくれている。
そして、見守ってくれてるし、
まだ育ててくれている。

月曜日に久しぶりに
会うことができた。

本社に呼んでくれたのも
その人だった。

いま、自分の職場は
けっこうなレベルでいろんな意味でヤバい状況になってしまっているけど、
もちろんそんなことは分かっていて、
「おまえ自身は変わらずに今のままでやっていけばいい。いま、一番しんどいだろうけど、ちゃんと分かってるから。ちゃんと動いてるから信じて待ってろ」
と言ってくれた。

帰りの電車。
蒲田から川崎なんて、すぐ着いちゃうけど、
ほんの束の間の二人だけの空間で、
彼が私にくれた言葉達を私は忘れない。
そして、その言葉で私はまた救われ、つなぎ止められ、仕事を続けていく理由をもてた。

入社した頃はその上司がいたから、
私はもう無条件に働く活力を与えられ続けていた。

異動になったのは去年の10月。

あれからいろいろあった。

居てくれたら‥

何度思ったか。

でも、なにも変わってないんだ。
ちゃんと私は彼に見守られている。

明日もあさっても
私はがんばってやっていけます。