運動靴と赤い金魚

出演:ミル=ファロク・ハシェミアン(アリ)、バハレ・セッデキ(ザーラ)、アミル・ナージ(アリの父)ほか
監督・脚本:マジッド・マジディ

本当に素人の子を選んだというのに(兄役の子も妹役の子も)演技がうますぎ。泣きそうになりながら喋ったり二人とも本当に巧い。絶対に役者だと思ってたからビックリだよ。オーディションってわけでもないから、芝居にまったく興味のない本当に普通の子供。監督、見る目があるなぁ。
また脚本がかなり良かった。ラストの結末が絶妙で良いね。終わり方とか素敵。最後“お父さんの買い物”っていう形で運動靴の決着?を付けたのが本当に素敵な話だな〜って思った。あれ、お兄ちゃんが普通に解決しててもつまらないもんね。マラソンから帰ってきたあとに妹に何も言わず、妹も何も言わないのがいいな。もう早くお父さん家に帰ってあげて!って感じ。
それなりに経済力がある両親の元に生まれた(しかも、日本で)私には経験したくても出来ない暖かな家族愛とか兄弟愛だな〜って思った。アリって少年はなんてまっすぐで純粋なんでしょう。貧しくても、というか貧しいからこそ一生懸命に生きるし、強く妹や家族のことを思えるんだろうなぁ。といいつつ、アリは別にすごく出来た少年ってわけではなくて、あどけなくてお父さんとか教師が怖い普通の男の子なんだけどね。それがまたいいなぁ〜。

運動靴と赤い金魚 [DVD]

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