マラソン(Marathon)-Based on a true story-

出演:チョ・スンウ(ユン・チョウォン)、キム・ミスク(キョンスク)、イ・ギヨン(ソン・チョンウク)、ペク・ソンヒョン(ユン・ジョンウォン)、アン・ネサン(父親)ほか
監督:チョン・ユンチョル

予告の謳い文句はかなり大袈裟だったけど、とても良い映画でした。号泣するほどの感動はないにしろ、色々と考えさせられたりしました。
自閉症をテーマにした連続ドラマは篠原涼子さんの「光とともに」と堂本光一さん、藤井フミヤさんの「天使が消えた街」くらいしか観たことはないのですが、どのドラマにも共通して言えることは、その自閉症である人物によって周りの人間が必ず成長させられるということです。この映画の場合もそうでした。これは実話だそうですが、まぁ細かい会話の一つ一つがすべて実話というわけではないんでしょうけど、段々と成長していく過程のすべてがリアルに感じました。
やはり観ている側からしたら「ん?この人の考え方やばいぞ?」とか「ちょっとこのママ大丈夫かな?」とか思うんです。でも、物語が終わりに近づくにつれて、いわゆるまともな考え方になっていく。コーチもママも、そしてバラバラだった家族さえも段々と良くなっていく。そう考えるとチョウォンのパワーは本当に素晴らしいです。
これは「光とともに」でも出てくるエピソードですが、チョウォンのママが「自分の願いは、息子が自分より1日だけ早く死ぬことだ」というようなことを言います。幸子ママも言っていましたが、これは障害児の親なら一瞬は考えてしまうことなのでしょうか。分からないけど・・・この子を残して自分は逝けないと考えるんでしょうかね。でも、そんなときは里緒先生の言葉を思い出します。
「確かに光くんは一人では生きていけません。誰かの手を必要としながら生きていくでしょう。でも、それは、決してお母さんの手じゃなくても良いと思いますよ」
うん、こういうことですよね。これが当たり前だという世の中にしていかなきゃいけないと思うんです。とは言っても、自分自身が今、具体的に何が出来るのかはよく分からないのですが、まずは多くの人がこの世には自閉症に限らず様々な病気があるのだということを理解することが第一歩になると思います。私もこれからもっと多くのことに興味を持って視野を広げて、まずは色々な人間がいるのだということを理解できる人になりたいです。

マラソン [DVD]

マラソン [DVD]